換気方式
2020-06-26換気は、換気方法によって「機械換気」と「自然換気」に分けられる。「機械換気」は、給気と排気のどちらかにファンを使うのかによって「第1種換気方式」、「第2種換気方式」、「第3種換気方式」に分類される。また「自然換気」は、「第4種換気方式」と呼ばれる場合もあるが、換気駆動力によって「風力換気」と「温度差換気」に分類されるのが一般的である。
【1】第1種換気方式(Balanced Ventilation)
第1種換気方式は、給気・排気ともに機械で行う方式である。室内は、正圧にすることも、負圧にすることも可能であり、給排気量のエアバランスや気流速度のシビアなコントロールを求める高気密住宅、屋内駐車場、劇場、映画館、地下室、実験室などに用いられる。
図1. 第1種換気方式(給気側:機械、排気側:機械)
【2】第2種換気方式(Supply Ventilation)
第2種換気方式は、給気を機械で行い、排気を自然換気とする方式である。室内は、正圧に保たれることで、屋外からの汚染物質の侵入を防ぐ効果がある。外部からの粉じんの侵入を嫌うクリーンルーム、燃焼空気を確実に必要とするボイラー室などに用いられる。
図2. 第2種換気方式(給気側:機械、排気側:自然)
【3】第3種換気方式(Exhaust Ventilation)
第3種換気方式は、給気は自然換気とし、排気を機械で行う方式である。室内は、外部より負圧になることで、室内で発生する汚染質が周囲に漏れないことを目的として採用される。水蒸気や熱気が発生する厨房、臭気が発生するトイレなどに用いられる。
図3. 第3種換気方式(給気側:自然、排気側:機械)
【4】第4種換気方式(Natural Ventilation)
第4種換気方式は、給気・排気ともに自然換気で行う方式である。換気量が安定しにくいデメリットがあるが、室内発熱が大きな工場などに用いられる。
図4. 第4種換気方式(給気側:自然、排気側:自然)
※ 第4種換気方式である「自然換気」、その換気量の計算法については下記のブログをご確認ください。
https://lee-lab.net/blog-contents-003
Written by Sihwan Lee
[Associate Professor, Nagoya University]