空気の物性値(温度による)
2020-12-30我々の人間は1日中、約12~20 kg(年齢・代謝・活動などにより異なる)の空気を摂取するものであり、空気がなくてはとうてい生きていくことはできない。空気は眼で見ることも手で掴むこともできないが、いくつかの分子から成り立っていて、体積が規定されれば重さも測れる。分子から成り立っているものであれば密度、比熱、熱伝導率、粘性係数なども持っており、周囲環境によってその物性値の変化を見ることは非常に面白い。ここでは、1気圧(1 atm)の空気に対し、温度変化による物性値の変化をグラフ化して学習する。
1気圧(1 atm)、20 °Cの環境で空気は、下記に示す物性値を持つ。
▶ 密度(Density, ρ):1.204 [kg/m3]
▶ 比熱(Specific Heat, CP):1,007 [J/(kg·K)]
▶ 熱伝導率(Thermal Conductivity, k):0.02514 [W/(m·K)]
▶ 熱拡散係数(Thermal Diffusivity, α):2.074×10-5 [m2/s]
▶ 粘性係数(Dynamic Viscosity, μ):1.825×10-5 [kg/(m·s)]
▶ 動粘性係数(Kinematic Viscosity, ν):1.516×10-5 [m2/s]
▶ 熱膨張係数(Thermal Expansion Coefficient, β):0.00341 [1/K]
▶ プラントル数(Prandtl Number, Pr):0.7309 [-]
空気の物性値は温度変化によって、下記に示すグラフのように変化していく。
ρ [kg/m3]
CP [J/(kg·K)]
k [W/(m·K)]
α [m2/s]
μ [kg/(m·s)]
ν [m2/s]
β [1/K]
Pr [-]
一方、空気に関しましてやさしく解説しているお勧めの一般教養図書は、小原先生が執筆した「100万人の空気調和1[1] 小原淳平:100万人の空気調和、オーム社、1975、ISBN: 978-4-274-08465-2.」である。興味のある方はぜひ、一読して見てください。
[1] 小原淳平:100万人の空気調和、オーム社、1975、ISBN: 978-4-274-08465-2.
Written by Sihwan Lee
[Associate Professor, Nagoya University]