MEASUREMENT DEVICES |
01 | PIV(Particle Image Velocimetry)コンポーネント |




PIV(Particle Image Velocimetry、粒子画像流速測定法)は、流体中の速度ベクトル場を非接触・高精度に計測する可視化技術である。対象流体にトレーサ粒子(シード粒子)を添加し、レーザー光を照射することで発生する散乱光を高速度カメラで撮影する方法で実測し、取得された連続2枚の粒子画像を用いて、粒子の移動量を相関解析することで、2次元平面内の速度および方向を算出する。この手法は、乱流構造の解析、吹出口近傍の速度分布、自然換気における気流の出入りの評価などに有効であり、建築環境工学や室内空気力学の分野で広く利用されている。
李研究室では、以下のPIV計測システムを構築し、CFD解析との比較・検証や室内気流の定量的可視化に活用している。例えば、自然換気開口部における風速場の空間分布、送風機を用いた強制気流の挙動、室内局所換気効率の評価などが対象である。
・CWレーザー光源(型式:CW535-5WMN)
・ハイスピードカメラ(型式:AX100-8GBNCR)
・プログラマブルタイミングユニット(型式:PTU-XBAHSR)
・シード光学装置(型式:LLS-5NR)
・ラスキン式粒子発生器(型式:S05223222NNR)
・PIV用アクセサリー
・専用解析ソフトウェア:LaVision社製 DaVis 11
└ 2D-PIVモジュール(型式:1105011-S)
Website: https://www.kanomax.co.jp
Website: https://www.lavision.de
02 | 赤外線サーモグラフィカメラ [FLIR T865, T630sc] |




赤外線サーモグラフィカメラ(Thermography Camera)は、物体表面から放射される赤外線(波長:7.5~14.0 µm)を非接触で検出・画像化し、対象物の表面温度分布を高精度で可視化する計測機器である。熱的な異常の診断や熱環境の定量評価に不可欠なツールであり、建築分野においては、① 外皮の熱的弱点(熱橋)の検出、② 室内外温度差を利用した断熱性能の評価、③ 非接触での熱貫流率(U値)の簡易推定、④ 平均放射温度(MRT)の測定、⑤ 自然換気・機械換気時の表面温度挙動のモニタリング等、幅広い応用が可能である。
李研究室では、熱画像解析における解像度・温度感度・視野角の違いに応じた多様な計測要求に対応するために以下の高性能機器を保有し、室内熱環境の評価、建築外皮性能の劣化診断、省エネルギー改修前後の効果検証など、実験および現地調査研究において活用している。
・FLIR T865(解像度:640×480 ピクセル)× 1台
└ 使用レンズ:14°望遠レンズ(T199588)、42°広角レンズ(T199590)
・FLIR T630sc(解像度:640×480 ピクセル)× 1台
└ 使用レンズ:45°広角レンズ(T197915)
Website: https://www.flir.jp
03 | マルチガスモニター、マルチポイントサンプラー&ドーザ [INNOVA 1312, 1303] |




マルチガスモニター(Photoacoustic Multi-gas Monitor)は、検出対象ガスが吸収する特定波長の赤外線をパルス照射し、その吸収によって生じる微小な音響信号(音響波)を高感度マイクロフォンで検出する光音響分光法(PAS: Photoacoustic Spectroscopy)を原理としており、ppbレベルの精度で多種ガスの濃度を同時に連続測定できる。対象ガスとしては、二酸化炭素(CO₂)、メタン(CH₄)、亜酸化窒素(N₂O)、ホルムアルデヒド(HCHO)や他のVOC(揮発性有機化合物)などがあり、建築環境における換気性能評価、VOC排出量測定、空気清浄機能の定量評価、温室効果ガスの濃度追跡など、幅広い用途に応用可能である。
マルチポイントサンプラー&ドーザ(Multipoint Sampler and Doser)は、最大12地点までの測定ガスを順次切り替えて1台のモニターで多点測定を可能にするサンプラーである。また、ターゲットガスの注入(dosing)も制御可能であり、濃度制御法によるトレーサガス実験にも対応している。これにより、部屋内の濃度分布評価、経時的濃度変化の追跡、ゾーン換気効率の比較など、空間的な空気流通の可視化・定量評価に有効である。
李研究室では、室内換気量の定量評価において、① 濃度減衰法(decay method)、② 一定濃度法(constant injection method)、③ 定常濃度法(steady-state method)の3手法を実験対象に応じて使い分け、高精度かつ空間解像度の高い換気性能評価を実施している。特に、自然換気/機械換気の最適設計、感染症対策のための空気流動の検証、実建物における空気質改善提案などに役立てている。
・マルチガスモニター(型式:INNOVA 1312)
・マルチポイントサンプラー&ドーザ(型式:INNOVA 1303)
Website: https://www.advancedenergy.com
04 | マスフローコントローラー&制御ユニット [N100, CU-2130] |




マスフローコントローラー(Mass Flow Controller, MFC)は、流体中の質量流量を高精度で制御・測定する機器であり、トレーサーガスの注入流量制御や風量、換気量測定に広く使用される。MFCは、流体の密度変化に影響されず、流量を質量ベースで測定するため、特に変動する圧力や温度下での精度が高いという特長を持つ。換気性能の評価において、トレーサーガスを用いた定量的な流入・流出量の測定が可能であり、特に空気循環の効率評価や換気性能改善において不可欠なツールである。N100シリーズは、質量流量制御の範囲が10 SCCM(Standard Cubic Centimeters per Minute)から1,000 SLM(Standard Liters per Minute)までのワイドレンジを持ち、トレーサーガスの流量制御において高精度なパフォーマンスを発揮する。デジタル・アナログ、 DeviceNet™、CC-Link®、PROFIBUS™、EtherCAT®など、多様な通信インターフェースを選択可能であり、産業用計測機器としての汎用性が高い。
CU-2130は、N100シリーズのマスフローコントローラーを制御する専用のカスタムユニットであり、MFCの設定、校正、および流量データの収集・解析を一元的に管理する役割を果たす。これにより、複数のマスフローコントローラーを同時に制御し、換気システムや実験装置内での複数地点での風量測定が可能となる。CU-2130は、データの保存・出力機能も備えており、データロギングやリアルタイム監視機能が要求される実験や産業アプリケーションで活用される。
李研究室では、濃度減衰法や定常濃度法などを利用した換気量測定実験において、トレーサーガスの流入・流出量を精密に制御・測定することでMFCを活用している。また、風量測定や局所換気効率の評価にもマスフローコントローラーが活用され、換気システムの設計における最適化を目指している。
・マスフローコントローラー(型式:N100)
・カスタムユニット(型式:CU-2130)
Website: https://www.horiba.com
05 | 高精度精密膜流量計&体積管ユニット [SF-2U, VP-3U] |




高精度精密膜流量計(High Precision Film Flow Meter)は、ガラス体積管と石鹸膜ディテクタ(Soap Film Detector)を組み合わせた装置である。この装置は、流体(特にガス)の流量を非常に高精度で測定するために使用される。測定は、ガラス体積管内の石鹸膜が移動する時間を計測し、環境条件(大気圧、気温)を元にガスの流量を算出する方法である。石鹸膜が移動する速度は、流量に直結しており、非常に微小な流量を高精度に計測することができるため、精密なガス流量測定が必要とされる実験において広く利用されている。
李研究室では、高精度精密膜流量計を使用してトレーサーガスの流量測定、風量測定と換気システムの評価、微小なガス流量の測定など、換気効率、空気流動、エネルギー効率の最適化に関する研究に活用している。
・SF-2U(大気圧内蔵タイプ)× 2台
・VP-3U(流量測定範囲:20~1,000 mL/min)× 2台
・VP-4U(流量測定範囲:0.2~10 L/min)× 2台
Website: https://www.horiba.com
06 | 微差圧計 [NAGANO KEIKI GC62] |




微差圧計(High Accuracy Difference Pressure Gauge)は、2点間の圧力差を高精度に測定する装置であり、主に空気やガスの流れを評価する際に用いられる。2点間のわずかな圧力差を検出・表示する計測器であり、空調換気や気流制御、清浄度管理などの分野で広く活用されている。原理としては、圧力差によるセンサ素子の変位や電気的変化を計測し、その値を圧力差として出力する。従来のアナログ式と異なり、デジタル式の微差圧計は、高い分解能と再現性、信号出力の安定性に優れており、データロガーや制御システムとの連携も容易である。
李研究室では、建築環境分野の以下のような用途で使用し、その結果を建築物の換気性能評価やCFD解析との比較検証、さらには省エネルギー設計へのフィードバックなどに活用している。
▶ 自然換気・機械換気時の開口部圧力差や室間差圧の測定
▶ 漏気性能(気密性能調査)の評価
▶ ダクト内の静圧・動圧測定
▶ 空気の流れの方向性や風圧影響の把握
・GC62-211-30P21(Range:±50 Pa、Analog Out:4-20 mA DC)× 14台
・GC62-211-30P28(Range:±50 Pa、Analog Out:1-5 V DC)× 4台
・GC62-211-30P21(Range:±100 Pa、Analog Out:4-20 mA DC)× 4台
・GC62-211-40P28(Range:±500 Pa、Analog Out:1-5 V DC)× 10台
Website: https://products.naganokeiki.co.jp
07 | データーロガー | 多チャンネルタイプ [HIOKI LR8450, LR8450-01 etc.] |




データロガー(Data Logger)は、複数のセンサーから収集した各種計測データを長期間にわたって記録・保存する装置である。温度、湿度、電圧、圧力など、時間的に変化する物理量を継続的にモニタリングし、そのデータを保存することを目的とする。特に環境モニタリング、設備のパフォーマンス分析、実験の結果記録などにおいて重要な役割を果たしている。
李研究室では、以下に示すデータロガーを使用しており、環境モニタリング、換気効率と風量測定、エネルギー性能評価、実験の定量的データ収集などで活用している。
・LR8400(メモリハイロガー)× 9台
└ LR8500(電圧・温度ユニット)× 24台
└ LR8501(ユニバーサルユニット)× 2台
・LR8450(メモリハイロガー)× 1台
└ U8552(ユニバーサルユニット)× 2台
└ U8551(電圧・温度ユニット)× 2台
・LR8410(ワイヤレスロギングステーション)× 4台
・LR8416(ワイヤレス熱流ロガー)× 1台
└ LR8510(ワイヤレス電圧・温度ユニット)× 5台
└ LR8511(ワイヤレスユニバーサルユニット)× 5台
・LR8450-01(メモリハイロガー(無線LAN搭載モデル))× 1台
└ LR8532(ワイヤレス電圧・温度ユニット)× 1台
└ LR8531(ワイヤレスユニバーサルユニット)× 1台
・MEMORY HiLOGGER 8423× 4台
└ 8948(電圧・温度ユニット)× 11台
└ 8949(ユニバーサルユニット)× 6台
└ 8996(デジタル・パルスユニット)× 1台
Website: https://www.hioki.co.jp
08 | データーロガー | コンパクトタイプ [HIOKI LR8515, LR8514, LR8513 etc.] |




データロガー(Data Logger)のコンパクトタイプは、多様なデータを無線で楽々収集できるものである。LR8512はパルス、LR8513は電流、LR8514は環境温度・湿度、LR8515は電圧・熱電対T・Kの測定が可能である。
・LR8512(ワイヤレスミニ:パルスロガー)× 0台
・LR8513(ワイヤレスミニ:クランプロガー)× 0台
・LR8514(ワイヤレスミニ:温湿度ロガー)× 0台
・LR8515(ワイヤレスミニ:電圧・熱電対ロガー)× 0台
・LR5001(データミニ:温湿度ロガー)× 0台
・LR5041(データミニ:50mV 電圧ロガー)× 3台
・LR5042(データミニ:5V 電圧ロガー)× 1台
・LR5051(データミニ:クランプロガー)× 13台
・LR5061(データミニ:パルスロガー)× 6台
・LR5091(データミニ:通信アダプタ)× 1台
・LR5092(データミニ:データコレクタ)× 1台
Website: https://www.hioki.co.jp
09 | クランプオンパワーロガー [PW3365] |




クランプロガー(Clamp Logger)は、温度・電圧・電流・計装信号・パルスなどのデータを簡単操作で長時間記録することができるデータロガーである。
・9695-02(AC ~50A 電流センサー)× 29台
・9695-80(AC ~100A 電流センサー)× 3台
└ 9219(9695シリーズ専用接続ケーブル)× 32台
Website: https://www.hioki.co.jp
10 | 多点式アネモマスターPRO [MODEL 1590] |




多点式アネモマスター(multi-channel anemometer)は、風速・風温・湿度を最大144ch同時測定が可能な計器である。李研究室では、本体ユニットとしてMODEL 1590-00を2台、ハブユニットとしてMODEL 1591-00を4台(12ch×4台=48ch)、プルーブとしてMODEL 0976-13(風速)を22台、MODEL 0975-31(風速・風温・湿度)を13台、保有しており、室内各点の風速、温度、湿度の測定で活用している。
・MODEL 1590-00(本体ユニット)× 2台
・MODEL 1591-00(ハブユニット)× 4台
└ MODEL 0976-13(プローブ:風速)× 22台
└ MODEL 0975-31(プローブ:風速・風温・湿度)× 13台
Website: https://www.kanomax.co.jp
11 | 室内空気環境計測器 [ビルセットマスター] |




ビルセットマスターは、建築物衛生法(旧称:ビル管理法)に基づく室内空気環境6要素(気流、温度、相対湿度、浮遊粉じん、CO濃度、CO₂濃度)をわずか3台で測定する機器セットである。
李研究室では、気流はアネモマスターライトMODEL 6006-D0、温度・相対湿度・CO・CO₂はIAQモニターMODEL 2212、浮遊粉じんは光散乱式デジタル粉じん計MODEL 3432を活用し、室内空気環境を計測している。
・BS-W1(ビルセット用台車)× 2台
・BS-W1-01(ビルセット用キャリングケース)× 2台
・MODEL 6006-D0(アネモマスターライト)× 2台
・MODEL 2212(IAQモニター)× 2台
・MODEL 3432(光散乱式デジタル粉じん計)× 2台
Website: https://www.kanomax.co.jp
12 | キャプチャーフード風量計 [Model 6710] |




キャプチャーフード風量計 MODEL 6710(製造・販売:日本カノマックス株式会社)は、空調システムにおけるグリル(吹出口)やディフューザー、ファンコイルユニット、給排気口などからの実風量を定量的に計測するために設計された高精度な風量測定装置(Capture Hood Airflow Meter)である。本機器は、特に現場でのHVACシステムの性能評価、バランシング、運転状態の検証において必須の計測ツールとして広く活用されている。
李研究室では、教室、住宅、実験室、仮設建築などにおける室内環境計測において、MODEL 6710を用いて開口部ごとの送風量/排気量を高精度に測定しており、換気効率評価、空気齢分析、空調運転戦略の最適化などの研究・設計支援に積極的に活用している。
・Model 6710(標準フード:610×610 mm) × 1式
└ オプションフード(915×610 mm、Model 6710-04)× 1式
Website: https://www.kanomax.co.jp
13 | 小型風量計 [TABmaster mini Model 6750] |




小型風量計(TABmaster mini Model 6750、製造・販売:日本カノマックス株式会社)は、コンパクトサイズかつ高精度な風量測定を可能とするポータブル型キャプチャーフード風量計であり、主に集合住宅やオフィスビル等の局所換気設備・空調設備の現場評価において使用している。特に、小型の給排気口、天井カセットエアコンの吹出口、居住空間内の機器点検などに適した設計であり、狭小空間での操作性にも優れている。
李研究室では、集合住宅・教育施設・仮設建築などにおける局所換気能力の実測評価を行う際に、TABmaster mini Model 6750 を使用している。特に、給気口/排気口の各測定点における実風量データを取得し、トレーサーガス法による換気回数の補正やネットワークシミュレーションモデル(CONTAMなど)への実データのインプットに活用している。
・TABmaster mini Model 6750(標準フード:355×355 mm) × 1式
Website: https://www.kanomax.co.jp
14 | 3次元超音波風速計 [TR-90T, WA-340, DA-700] |




超音波風速計(Ultrasonic Anemometer)は、室内の様々な気流の変化を的確に測定する計器である。李研究室では、風速計本体としてWA-340、プローブといしてTR-90T、信号変換器としてOA-60TC1を保有しており、BNC(Bayonet Neill–Concelman)ケーブルで出力値を出しております。用途として、室内各点の平均風速、風速の時系列変化、標準偏差の測定で活用している。
・WA-340 × 3台
・ULTRASONIC ANEMOMETER DA-650 × 1台
・ULTRASONIC ANEMOMETER DA-700 × 2台
└ TR-90T × 6台
Website: https://www.u-sonic.co.jp
15 | I-V チェッカー [MP-11] |




I-Vチェッカーは、太陽光発電(Photovoltaics, PV)モジュールの電流–電圧(I-V)特性曲線および電力–電圧(P-V)特性曲線をリアルタイムに計測する専用機器であり、太陽電池の性能診断・出力特性評価・異常検知・長期劣化モニタリング等に広く利用されている。
太陽光発電システムにおける出力特性は、入射日射量、モジュール表面温度、周囲温湿度、負荷抵抗などの外的条件によって刻々と変化し、I-Vカーブ(電流-電圧特性曲線)はそれに応じて非線形に変動する。特に、最大電力点(MPP: Maximum Power Point)における動作点を把握することは、システム効率評価・最大出力追従制御(MPPT)・故障診断等において極めて重要である。
李研究室では、実験住宅に設置された建材一体型太陽電池(BIPV)ユニットの性能確認と経年劣化評価、太陽追尾型PV架台に搭載されたモジュールの角度依存性と最大出力点の解析などで活用している。
・MP-170 × 1台
・MP-11 × 1台
Website: https://www.eko.co.jp
16 | 日射計 [MS-40C] |




日射計は、単位時間・単位面積あたりに太陽から放射されるエネルギー量を測定するものである。李研究室では、MS-40C×1台を保有し、実験・実測に活用している。
・MS-40C × 1台
Website: https://www.eko.co.jp
17 | PMVセット [TESTO 400] |




Testo 400 PMVセットは、オフィス・商業施設・住居の快適性を評価するための環境測定器である。PMV(予測平均温冷感申告)とPPD(予測不満足者率)は、ISO7730で規定されている温熱指標の国際基準であり、環境側要素(温度、湿度、気流、放射) と人体側要素(代謝量、着衣量)の温熱6要素によって計算されます。李研究室では、Testo 400 PMVセット×2台を保有し、実験・実測で活用している。
・Testo 400 PMV × 2台
Website: https://www.testo.com
18 | アメニティメータ [AM-101] |




アメニティメータ(Amenity Meter)は「暑い」、「寒い」という温熱的快適性の指標の1つであるPMV(予測平均温冷感申告)を簡便に測定・演算・表示するポータブルタイプの測定器である。気温、黒球温度、気流速度、湿度を計測し、着衣量・活動量を入力することによって、ISO7730で規定されている温熱環境の指標であるPMV(予測平均温冷感申告)、PPD(予測不満足率)を算出することができる。
・AM-101 × 1台
Website: https://www.kyoto-kem.com
19 | 黒球型熱中症指数モニター [AD-5695DL] |




黒球型熱中症指数モニターは、暑熱環境下での行動に伴うリスクの度合(熱ストレス)を評価するために用いられる測定器であり、乾球温度、湿球温度、グローブ温度の測定値から湿球黒球温度(WBGT)を算出するものである。李研究室ではデータロガー機能付き熱中症指数モニターを保有しており、暑熱環境下における熱ストレスを推定するために活用している。
・AD-5695DL × 5台
Website: https://www.aandd.co.jp
20 | 湿度温度変換器 [HMT333] |




セパレートタイプ湿度温度変換器は、クリーンルームや製薬のプロセスなど、空調管理の重要性が非常に高い状況での測定において、精度良く温度・湿度を測定する測定器である。李研究室では空調機、ダクト内に設置し、空気の状態変化(加熱、冷却、加湿、除湿などのエンタルピー変化)を精密に測定する時、良く活用している。
Website: https://www.vaisala.com
21 | おんどとり [T&D] |




おんどとりは、数あるデータロガーの一種類で、センサにより計測・収集した各種データを保存する装置である。1994年に誕生してから温度・湿度をはじめ、電圧・電流・パルスの計装信号、照度、CO2など豊富なバリエーションであらゆる用途で使われる。
・RTR-576(CO2濃度・温度・湿度、Bluetooth)× 51台
・TR-76Ui(CO2濃度・温度・湿度、USB)× 3台
・RTR500BC(データ収集/中継機)× 2台
・TR-52i(温度1chセンサー)× 10台
・RTR-322(温度・湿度)× 10台
Website: https://www.tandd.co.jp
22 | ウェザーステーション [NETATMO] |




NETATMOウェザーステーションは、屋内外用2つのモジュールで気温や湿度、CO₂濃度などから屋内外の空気質を評価して日々の健康管理に役立てることができるアプリケーション連動型ウェザーステーションである。観測データには、iPhoneやスマートフォンのアプリのほか、PCのブラウザからも簡単にアクセスできる。
Website: https://www.netatmo.com
23 | 分光放射照度計 [UPRtek PG200N] |




UPRtek PG200N は、光合成に有効な光(Photosynthetically Active Radiation: PAR、波長範囲400–700 nm)を中心とした分光放射照度スペクトルを高精度に測定する携帯型スペクトルPARメーターである。本機は、フォトダイオードアレイにより分光された光の強度を測定し、その結果から照度、相関色温度(CCT)、色度座標、演色評価数(CRI)、光合成光量子密度(PPFD)などを演算・表示する機能を有する。PAR領域内の光子量を定量化することで、植物の光合成活性との関連性が高い光質(光のスペクトル分布)と光量(照度、PPFD)を可視化することが可能であり、特に植物工場や人工光型栽培システムにおけるLED照明の評価と最適化に不可欠な測定器である。
李研究室では、都市農業や建築環境における植物育成環境の評価を目的とし、窓面近傍に設置された農業棚における自然光・人工光の評価、LED照明の選定と制御最適化、換気・冷却設計と光条件の統合評価などの建築環境と都市農業の融合研究で活用している。
・UPRtek PG200N × 1台
Website: https://www.uprtek.com
24 | 照度計 [HIOKI FT3425] |




HIOKI FT3425は、シリコンフォトダイオードを受光素子として作られたものであり、Bluetooth 無線技術搭載(測定データはスマートフォンやタブレット、PCなどに送信可能)の照度計である。日本産業規格 JIS C 1609-1: 2006の一般形AA級に準拠し、LED/OLED照明の測定にも対応できる。測定範囲は0~200,000 lx、精度は±2% rdg.である。
・FT3425 × 1台
Website: https://www.hioki.co.jp
25 | パーティクルカウンター [KANOMAX Model 3888, 3889] |




パーティクルカウンタ-(微粒子計測器、Particle Counter)は、空気中あるいは液体中に浮遊するエアロゾル粒子や不純物微粒子の粒径および数濃度をリアルタイムに測定する計測器である。一般的に、光散乱法(光学的粒子計数法)を用いており、レーザー光または白色光を検出チャンバーに照射し、微粒子によって散乱された光の強度をフォトディテクタで検出することで、粒子の個数および粒径を推定する。本装置は、クリーンルームの清浄度管理、フィルター性能試験、空気質評価、換気性能検証、感染症対策における室内エアロゾル挙動の解析など、さまざまな工学的・衛生学的応用において極めて重要な役割を果たす。
李研究室では、建築環境における空気質評価および換気性能の検証を目的とし、居住空間・教室・商業施設内における粒子挙動の時間変化解析、トレーサー粒子法による通気性評価の補助、感染症拡大抑制のための室内対策評価、高粒子負荷環境下でのフィルター効果検証などで活用している。
・Model 3888(3粒径区分)× 1台
・Model 3889(6粒径区分)× 5台
└ Model 3888-70(台座)× 5台
Website: https://www.kanomax.co.jp
26 | 凝縮粒子カウンター [TSI CPC Model 3007] |




凝縮粒子カウンター(Condensation Particle Counter)とは、粒子をアルコールや水などを用いて凝縮させ、サブミクロンサイズの粒子を計数する計器である。李研究室では、粒径範囲 0.01~1 µmの粒子が計測可能な凝縮粒子カウンター(TSI CPC Model 3007)を保有し、人体に対する疫学的研究、粒子の飛散・組成のテスト、屋内外の環境モニタリング、基礎エアロゾル研究などで活用している。
Website: https://tsi.com
27 | エアロゾル発生器 [TOPAS ATM 226] |




エアロゾル発生器(Atomizer Aerosol Generator)ATM‐226は、コンプレッサが必要なく、100~240 VACの電源で動作するコンパクト型エアロゾル発生器である。李研究室では、HEPA フィルタのスキャンニングテストやパーティクルカウンタを用いたリーク試験に活用している。
Website: https://www.topas-gmbh.de
28 | ナノ・マイクロプラスチック関連 [MVS-1N, DN-117M, UM12, GH-202] |




居住空間におけるナノ・マイクロプラスチック(nano-plastics (NPs), micro-plastics (MPs))問題に対応するため、李研究室では様々な分析機器を保有している。粒径ことに分類するためのミニふるい振とう機(MVS-1N (5,060 μm, 2,000 μm, 500 μm, 250 μm, 100 μm, 45 μm))を含め、デジタル双眼生物顕微鏡(DN-117M)、マイクロスコープ(UM12)、分析用天びん(GH-202)など、様々な分析機器を用いて研究に活用している。
Website: https://www.as-1.co.jp
29 | VRヘッドセット [VIVE PRO EYE] |




VRヘッドセット(Virtual Reality Headset)は、ユーザの視界を完全に仮想空間に置換し、立体視映像と空間音響を用いて没入型の仮想現実(Virtual Reality: VR)体験を提供する計測・表示デバイスである。特に、視野に追従するリアルタイム描画技術、ジャイロスコープや加速度センサによる姿勢トラッキング、および空間音響処理を通じて、被験者の身体的動きと視覚・聴覚刺激との同期を実現する。さらに、VIVE Pro Eyeは、視線の動きや焦点位置をリアルタイムに記録可能なアイトラッキング(eye-tracking)センサを内蔵しており、仮想空間内での視覚的注意、空間認知、意思決定過程などの認知行動分析を可能にする。本技術は、建築環境における視線誘導、ナビゲーション行動、空間印象評価などを高解像度で解析する目的で活用される。
李研究室では、VIVE Pro Eyeを用いた視線追跡型VR実験プラットフォームの構築と運用を行っており、建築空間における視線誘導および注意分布の分析、ナビゲーション行動の再現および迷いや混乱の検出、環境心理・印象評価の定量化、災害時避難行動シミュレーションなどで活用している。
・VIVE Pro Eye × 1式
Website: https://www.vive.com
30 | 脳波ヘッドセット [EPOC X EEG Headset] |




EMOTIV EPOC Xは、非侵襲的に脳波(Electroencephalography: EEG)を計測するワイヤレス型ヘッドセットであり、14チャンネルのEEG電極と2チャンネルのリファレンス(照合)センサを用いて、脳皮質表面における電気活動をリアルタイムで計測するモバイル型ニューロインタフェース機器である。各センサは頭皮上に設置され、ニューロンの集団的活動に由来するμVオーダの電位差を高精度で捉える。この計測により、注意集中、認知負荷、感情状態、意思決定プロセス、脳波リズム(α波、β波、θ波、γ波など)の動態的変化を取得可能であり、建築環境における心理生理反応評価、空間印象評価の定量化、および人間中心設計に資するデータ取得を目的として活用される。
李研究室では、EMOTIV EPOC Xを活用した脳波計測実験を通じて、建築空間と人間の認知・感情・行動の相関構造の解明に取り組んでいる。特に、建築空間における印象評価の神経生理的定量化、空間ナビゲーション中の認知負荷推定、瞑想・静的空間におけるリラックス効果評価、マルチモーダル実験などで活用している。
・EMOTIV EPOC X × 1式
Website: https://www.emotiv.com
31 | レーザー距離計 [GLM 150 C PROFESSIONAL] |




レーザー距離計(laser measure)とは、レーザーを用いて距離を測定する計器である。時間幅の狭い光パルスを送り、対象物からの反射により返ってくる光パルスと元の光パルスとの時間差から距離を計算する非常に便利な測定計器である。李研究室では650 nmの赤いレーザーを採用したBOSCH GLM 150 C PROFESSIONAL(測定範囲:0.08~150.00 m)を用いて現場実測に活用している。
・BOSCH GLM 150 C PROFESSIONAL × 1式
Website: https://www.bosch-professional.com
NUMERICAL ANALYSIS SOFTWARE |
01 | ANSYS FLUENT |




ANSYS Fluentは、有限体積法(FVM: Finite Volume Method)に基づく熱流体数値解析ソルバーであり、流体の流れ(流速場)、乱流構造、エネルギー輸送、質量拡散、化学反応、相変化、放射、粒子輸送、混相流、音響など、多岐にわたる連成現象の定量的解析が可能な熱流体シミュレーションソフトウェアである。Navier–Stokes方程式、エネルギー方程式、種輸送方程式などの連立非線形偏微分方程式群を、制御体積法により空間離散化し、時間発展を逐次的に追跡することで、定常/非定常(transient)シミュレーションを実行する。本ソルバーは、圧力-速度連成解法(SIMPLE、PISOアルゴリズム等)、時間積分法(明示・陰的手法)、差分スキーム(1次/2次精度)、および収束判定アルゴリズムなど、各種数値手法の選択と制御が可能であり、工学的信頼性と計算効率性の両立を実現している。
李研究室では、ANSYS Fluentを用いて建築・都市環境における様々な熱流体現象の数値解析研究を行っている。特に、自然換気・機械換気による室内空気流動解析、汚染物質拡散の予測と曝露評価、熱的快適性と伝熱解析、屋外空間の通風・ヒートアイランド評価など、高度な数値解析を実現する中核的ツールとして活用している。
・ANSYS Fluent(Academic Perpetual License)× 1式
Website: https://www.ansys.com
02 | SIMCENTER STAR CCM+ |




Simcenter STAR-CCM+は、Siemens Digital Industries Software社が開発・提供する、マルチフィジックス対応のCFD(Computational Fluid Dynamics)/CAE統合解析ソフトウェアである。**連成物理現象(Multiphysics)**を一体的にモデル化できる点に特徴を持ち、流体、熱、構造、電磁場、粒子、音響、化学反応などを含む広範な現象を、同一プラットフォーム上で統合的かつ自動化されたワークフローで解析することが可能である。計算理論はANSYS Fluentと同様に有限体積法(FVM)に基づくが、STAR-CCM+は完全な連続メッシュ操作(Continuously Meshed Domain)に基づいた自動メッシング機能や一貫性のあるGUIベースのシミュレーションツリー構造を備え、設計空間の探索やパラメトリックスタディに優れている。
李研究室では、Simcenter STAR-CCM+を用いて都市・建築スケールの通風解析、アーバンアグリカルチャー環境の熱・流動設計、可動要素を含む構造物の熱流体応答解析、AI連携型設計最適化などで活用し、環境制御技術開発における重要な解析基盤となっている。
・Simcenter STAR-CCM+(Academic Perpetual License)× 1式
Website: https://plm.sw.siemens.com
03 | Rhinoceros |




Rhinoceros(通称:Rhino)は、Robert McNeel & Associates社が開発した高精度NURBS(Non-Uniform Rational B-Splines)ベースの3次元モデリングソフトウェアであり、工業製品設計、建築、都市計画、ジュエリーデザイン、船舶・自動車・航空機設計など、多岐にわたる分野で用いられている。特に、自由曲面形状や複雑な有機的形状の表現・設計において高い柔軟性を有し、ポリゴンモデリングでは表現が困難な精密な自由形状モデリングが可能である。Rhinoは、サブディビジョンサーフェス(Subdivision Surface)、メッシュ、NURBSを単一プラットフォームで統合的に取り扱うことができ、数百万ポリゴンに及ぶ大規模モデルの処理にも対応できる。モデリング精度は最大0.0001ミリ単位で、設計、解析、ファブリケーションまでを一貫して支援する機能を備えている。
李研究室では、Rhinoceros 7、Rhinoceros 8(いずれも30ユーザーラボラトリー版)を導入し、建築環境工学、都市スケールの環境デザイン、農業建築の形態最適化など多様な研究において活用している。
・Rhinoceros 7(30ユーザーラボラトリー版)× 1式
・Rhinoceros 8(30ユーザーラボラトリー版)× 1式
Website: https://www.rhino3d.com
04 | FlowDesigner |




FlowDesignerは、日本のアドバンスソフト株式会社により開発された建築環境分野に特化した可視化志向の数値流体力学(CFD)ソフトウェアである。複雑なCFD設定やメッシング手法を抽象化・自動化することにより、熱流体シミュレーションの高度な数理的知識を有さない設計者や技術者にも容易に扱える操作体系を備えている点が大きな特徴である。
FlowDesignerは、メッシュ生成の自動化やパラメータ設定の簡素化に重点を置いており、ANSYS FluentやSimcenter STAR-CCM+と比べて操作の習熟コストが低く、主に設計段階での概略的評価や設計方針決定に有効である。一方、物理モデルの多様性やカスタマイズ性、複雑形状への対応能力、連成解析の自由度の面では、FluentやSTAR-CCM+に劣る。そのため、FlowDesignerは予備検討段階での迅速な解析や設計支援に適しており、詳細解析や多物理場連成解析が求められる研究用途では他ソフトウェアとの併用が望まれる。
李研究室では、都市建築スケールの自然換気・機械換気設計、室内気流場の可視化、環境評価指標の算出(PMV、SET*、CO₂濃度分布など)を目的としたCFD解析を実施しており、FlowDesignerを用いて設計初期段階での熱流動特性や換気効率の迅速な可視化を行い、その後、Fluent、STAR-CCM+等で精緻なモデルに拡張する手法で活用している。
・建築設計案における窓配置や換気方式の初期比較検討
・小規模居室や簡易構造物(仮設住宅など)内の熱・空気環境予測
・熱源・冷源や開口部の配置とその影響評価
・居住域における風速、温度、CO₂濃度の可視化と改善提案
・設計者や学生を対象とした教育・設計支援ツールとしての活用
Website: http://akl.co.jp
05 | OpenFOAM [Open source CFD toolbox] |




OpenFOAM(Open Field Operation and Manipulation)は、C++ベースで開発されたオープンソースの汎用連続体力学シミュレーションソフトウェア群であり、特に数値流体力学(CFD: Computational Fluid Dynamics)を中心とした多様な物理モデリングと解析機能を提供する拡張性・柔軟性に富んだ数値解析ツールである。また、ANSYS FluentやSTAR-CCM+などの商用CFDソフトウェアと比較して、ソースコードの完全公開性とモデル構成の自由度が高く、特に新規手法の検証や数理モデルの開発研究、分野横断的な物理連成解析の試行において強力な研究基盤となっている。
李研究室では、OpenFOAMを以下のような研究開発目的で活用している。
・大規模乱流解析(RANS/LES/DESを用いた詳細な乱流構造の解析)
・VOF法/Lagrangian粒子法を用いた空気-水相界面挙動/飛沫拡散挙動の解析
・CFDコードの拡張開発など
Website: https://www.openfoam.com
06 | FDS / SMV [Free and open-source software] |




Fire Dynamics Simulator(FDS) は、米国国立標準技術研究所(NIST)と米国国土安全保障省(DHS)が共同開発・公開した火災動態解析用のCFD(数値流体力学)ソルバであり、火災時の煙流動、熱伝達、燃焼挙動、放射熱伝達、温度分布、可視性低下といった一連の熱流体現象を対象とする連続体スケールの物理モデルを搭載している。また、Smokeview(SMV) は、FDSによる計算結果を可視的かつ直感的に表示するためのポストプロセッサであり、粒子トレーサー、ベクトル場、等値面、スライスプロット、温度・速度・濃度分布の断面可視化など多彩な表示モードを提供している。
李研究室では、FDS/Smokeviewを以下のような建築環境・防災工学分野における応用研究に活用している。
・住宅・商業施設・高層建築内の火災発生時における煙拡散と避難安全性評価
・自然換気条件下での煙流動とトリガー開口部(排煙窓等)の設計評価
・加熱された建築材料表面の温度応答および壁内熱貫流挙動の評価
・災害時における低可視性環境の再現と避難行動シミュレーションとの連携
Website: https://pages.nist.gov/fds-smv
07 | CONTAM [Free and open-source software] |




CONTAM(multizone airflow and contaminant transport analysis software)は、米国国立標準技術研究所(NIST: National Institute of Standards and Technology)によって開発・公開されている、建築物内の空気流動および室内汚染物質輸送を定量的に解析するための多ゾーンモデル型シミュレーションソフトウェアである。特に、室内換気性能、空気質(IAQ: Indoor Air Quality)、煙拡散、汚染物質制御、気密性能評価といった建築環境工学分野において広く用いられている。
李研究室では、CONTAMを以下のような建築環境設計・評価および災害対策研究に活用している。
・室間・階間の圧力差による汚染空気の拡散挙動の評価
・自然換気主体の空間における時変動的な換気性能の予測
・新型感染症(例:COVID-19)対策としての室内空気伝播リスク評価
・店舗・教室・病室など特定用途空間における局所換気装置の効果検証
・CFDとの連携解析(ゾーンモデル+詳細局所解析)による多スケール換気戦略の構築
Website: https://www.nist.gov/services-resources/software/contam
08 | EnergyPlus™ |




EnergyPlus™ は、建築物の熱的挙動および各種設備機器の運転制御を高精度かつ動的に解析可能な建物エネルギーシミュレーションエンジンであり、米国エネルギー省(U.S. Department of Energy, DOE)が開発・保守を行っているオープンソースソフトウェアである。建物の暖房(heating)、冷房(cooling)、換気(ventilation)、照明(lighting)、給湯(domestic hot water)、電力消費(electricity use)、給排水(water systems)に至るまでの多岐にわたるエネルギー挙動を統合的に解析することができる。
李研究室では、EnergyPlus™を用いて高層集合住宅や教育施設、商業空間における熱負荷・エネルギー消費構造の解析、自然換気・昼光利用を含めた環境制御戦略の最適化、建築改修の省エネルギー効果評価などに活用しており、持続可能かつ高性能な建築環境設計における中核ツールとして位置付けている。
Website: https://energyplus.net
09 | AE-Sim/Heat |




AE-Sim/Heat は、建築熱環境の詳細解析を目的とした動的熱負荷計算ソフトウェアであり、日本建築学会の熱負荷計算基準に準拠した熱回路網モデルに基づき、多室建物の熱応答挙動を高精度に解析することが可能である。本ツールは、建築設計や研究における室温変動予測、冷暖房負荷推定、パッシブ手法評価などに広く用いられており、空間分割・建材構成・日射取得・内部発熱・設備機器動作といった多様な要素を統合的にシミュレーションできる。
Website: http://www.ae-sol.co.jp
SCIENTIFIC GRAPHICS SOFTWARE |
01 | Golden Software : Surfer |




Surferは、Golden Software社によって開発された科学技術計測データおよび地理空間データをもとに、高精度な等高線図や3次元地形モデル、ヒートマップなどを作成可能な高機能サーフェスマッピングソフトウェアである。特に、地盤工学、環境工学、地質学、水文学分野において広く利用されており、空間分布の定量的解析と視覚的表現に優れた機能を提供する。
李研究室では、建築環境・都市環境分野における空間データの視覚化と解析に活用している。
・換気実験やCFD解析から得られた温度・風速・CO₂濃度・粒子濃度等の空間分布データの可視化
・風洞実験やフィールド観測における風環境・熱環境の空間評価
・農業建築や温室内における光合成有効放射(PPFD)や温度分布の視覚化
・地盤面の高低差や屋外実験サイトの地形特徴を反映した解析モデルの作成支援
・各種環境データの時系列変化のプロファイル可視化や断面抽出
Website: https://www.goldensoftware.com
02 | Golden Software : Grapher |




Grapherは、Golden Software社が提供する科学技術分野向けの高精度グラフ作成・解析ソフトウェアであり、実験データや解析結果を定量的かつ直感的に視覚化するために設計された可視化ツールである。複雑なデータを正確かつ視認性高く表現することで、データの傾向や相関関係、統計的特性の理解を促進し、研究成果の説得力を高める。
李研究室では、以下のような研究・分析活動においてGrapherを積極的に活用している。
・換気実験やCFD解析の結果(風速、温度、CO₂濃度、粒子濃度等)の時系列・空間変化のグラフ化
・実測データの統計処理および可視化(平均、標準偏差、分布、トレンド分析)
・複数条件下の比較可視化(例:通風開口の違いによる室内環境の応答特性)
・論文掲載用図表や学会発表資料における高品質図の作成
Website: https://www.goldensoftware.com
TUS (Tokyo University of Science) SOFTWARES |
01 | Microsoft [Office, Windows, Azure Dev Tools for Teaching] |
02 | ESET Endpoint Security |
03 | Adove Creative Cloud |
04 | Zoom |
05 | SAS |
06 | MATLAB / Simulink |
07 | Wolfram (Mathematica) |
08 | Gaussian |
09 | Discovery Studio / Material Studio |
10 | TechSmith Camtasia |
11 | TechSmith SnagIt |
SERVICE SYSTEMS |
01 | GPU搭載ワークステーション [X11DPH-TQ] |




GPU搭載ワークステーション(workstation)は、大規模な数値シミュレーション、並列計算、深層学習モデルの訓練・推論等において、圧倒的な計算性能を提供する高性能計算端末である。
李研究室では、主にCFD(数値流体力学)解析、放射熱伝達を含む複雑な熱流体現象の数値解析、AIモデルによる乱流構造予測、仮想空間内のリアルタイム可視化を目的として導入している。
・NVIDIA RTX A6000:10,752 CUDA cores, 336 Tensor cores, and 84 RT cores
・NVIDIA Quadro RTX 8000:4,608 CUDA cores, 576 Tensor cores, and 72 RT cores
Website: https://www.nvidia.com
02 | 数値計算用ワークステーション [Z440/Z640/Z840/Z8G4] |




数値計算用ワークステーションは、熱・流体数値解析、動的負荷計算、エネルギーシミュレーション・ネットワークシミュレーションなどを行うために導入した計算機である。李研究室では、Intel Xeon® CPUがデュアルに構成された高性能ワークステーション(Z440/Z640/Z840/Z8G4など)を数台導入しており、CPU、RAM、GPU、HDD、SSDなどをアップグレードしながら運用している。
Website: https://www.hp.com
03 | NAS [Synology DiskStation DS3617xs] |




DiskStation DS3617xs は、Synology 社が提供するエンタープライズクラスのネットワークアタッチトストレージ(NAS)システムであり、高度なデータ整合性と可用性を要求されるミッションクリティカルな運用環境に対応する高性能ストレージソリューションである。
李研究室では本NASユニットに対し、12 TBのSATA HDDを12台実装(RAID構成を適用)することで、最大144 TBの物理ストレージ容量を有する大容量データ蓄積基盤を構築している。これにより、以下のような高度な研究用途に対応している。
・CFD、熱流体解析、環境シミュレーション等における大規模出力データの一括管理と長期保存
・VR・可視化コンテンツの高解像度映像データの高速転送および配信環境の整備
・研究室内ワークステーション、サーバー群間における高速バックアップ
・ディスク障害発生時の迅速なリカバリ
Website: https://www.synology.com
04 | 携帯発電機 [YAMAHA EF6000TE] |




EF600TEは、コンパクトな開放型三相発電機である。定格出力は、三相200 V時に5.0 kVA [50 Hz]、6.0 kVA [60 Hz]、単相100 V時に1.5 kVA [50 Hz / 60 Hz]であり、様々な用途で活用している。
05 | ポータブル電源 [BLUETTI AC70] |




BLUETTI AC70 は、屋外・災害時・実験フィールドなど、商用電源の利用が制限される環境においても安定した電力供給を実現する可搬型リチウム電池内蔵電源ユニット(ポータブルパワーステーション)である。
李研究室では、野外実験、環境センサー駆動、換気制御装置の外部電源供給などにおいて、モバイルかつ高出力な電力供給源として活用している。
・BLUETTI AC70(蓄電容量:768Wh、リン酸鉄リチウム(LiFePO₄))× 1台
Website: https://www.bluetti.jp
06 | プロジェクタ [EPSON EB-535W] |




EB-535Wは、通常のプロジェクターの約半分の距離で投写することが可能な「超短焦点レンズ」を採用した3,400 lmの明るさのプロジェクタである。研究室ゼミ、研究打ち合わせ、論文発表会、講演会などで良く使われている。
・EB-535W(本体)× 1台
└ ELPMB23(天吊り金具)× 1台
Website: https://www.epson.jp
07 | EFレンズ [CANON EF Lens] |




EF(Electro-Focus)レンズは、キヤノンが開発した電子制御式オートフォーカス(AF)機構を内蔵した交換式一眼レフカメラ対応レンズシステムであり、全レンズに電子接点を備えることで、レンズ内モーターによる高速・高精度AF駆動や絞り制御、Exif情報との連携などが可能である。
李研究室では、建築空間や環境実験の定量的記録、被験者実験の行動解析、イベント記録等において、極めて高い解像性能と描写力を有するEFシリーズのL(Luxury)レンズ群を活用している。
・単焦点レンズ群(高解像・低歪み・高コントラストに優れる)
└ EF 24mm F1.4L II USM × 1台
└ EF 50mm F1.2L USM × 1台
└ EF 85mm F1.2L II USM × 1台
・ズームレンズ群(空間全体の記録や変化観測に対応)
└ EF 8-15mm F4L × 1台
└ EF 16-35mm F2.8L II USM × 1台
└ EF 24-70mm F2.8L II USM × 1台
Website: https://canon.jp
08 | 360°カメラ [RICHO THETA SC2] |




李研究室では、360°の全天球静止画・動画撮影が可能な360°カメラ「RICHO THETA SC2」を導入している。本カメラは、約1400万画素に相当する360°の全天球静止画と、4K相当、30fps(フレーム/秒)の滑らかで臨場感あふれる360度の全天球動画撮影に対応しており、室内外空間のモデル化と共に、輝度、照度、グレアなどの評価にも活用している。
Website: https://www.ricoh.co.jp
09 | 複合機 [RICHO MP C5503] |




李研究室では、デジタルフルカラー複合機として「RICHO MP C5503」を導入している。本複合機は、ネットワーク対応型であり、コピー(ファーストコピータイム:モノクロ 3.1 秒、フルカラー4.5 秒(A4ヨコ))、プリンター(モノクロ・カラー同速:55枚/分(A4ヨコ)、30枚/分(A3タテ))、スキャナー(モノクロ・カラー同速:片面時 80枚/分、両面時 180枚/分(A4ヨコ、200/300 dpi))、ファクスなどの機能を備えており、資料の複写・印刷・電子化など、様々な業務に活用している。また、オプションとして「3000枚フィニッシャー SR3160」を装備し、大量印刷物のステープル留めやパンチ処理などにも対応している。
Website: https://www.ricoh.co.jp
10 | 3Dプリンター [Phrozen Sonic Mini 8K] |




Phrozen Sonic Mini 8K は、マスク型光造形法(MSLA: Masked Stereolithography Apparatus) を採用した高精度3Dプリンターであり、ビルドボリューム165×72×170 mm、XY平面解像度22 μm(11,520×5,120 px)、印刷速度80 mm/hの性能を持っている。微細構造の再現性と寸法精度が要求される工業設計、研究試作、建築模型製作、生体模倣形状などの分野で広く利用されている。
李研究室では、Phrozen Sonic Mini 8K を用い、数値解析モデルの検証のための風洞用建築模型や局所通風・照度条件を再現する部材スケール試験体などを作成している。また、空気流動、粒子拡散、放射環境の実験的検証に供する試験体や、多孔質形状、分岐構造などの複雑形状部材の出力にも活用しており、建築環境分野における実験的パラメータスタディを支える重要なデジタルファブリケーション装置の一つである。
Website: https://phrozen3d.com
11 | ケーブルIDプリンター [CANON MK2600] |




李研究室では、熱電対、電源ケーブル、通信線、センサ配線など、多様な計測・実験装置に接続される配線類の恒久的識別および系統管理を目的として、Canon製ケーブルIDプリンター MK2600 を導入している。本装置は、産業用設備の制御盤設計、LANネットワーク構築、計測用配線のラベリング作業に対応する高性能プリンティングツールであり、過酷な研究現場における安定した可視化と管理性の向上に寄与している。
Website: https://canon.jp
12 | DC POWER SUPPLY [SPS-W305] |




DC POWER SUPPLY(直流電源)とは、電流の流れが一定で変わらない電力を供給する装置である。乾電池やバッテリー、USB電源、太陽光発電システムなどがDC電源であり、李研究室では、各システムの制御のために活用している。
Website: https://www.amazon.co.jp
13 | TECHNOGYM [TECHNOGYM CYCLE] |




TECHNOGYM CYCLEとは、家庭用コンパクトフィットネスバイクである。最大抵抗 600 W (at 160 RPM)であり、タブレットのBluetooth®接続を有効にし、ディスプレイの上に置き、Technogym Live Appで起動される。アップルウォッチを着用すると、CPRシステム(Constant Pulse Rate)が心拍数をモニタリングし、速度と抵抗を自動的に調整して安全で効率的な運動ができる。李研究室では、温熱快適性に関わる研究で人体の代謝量を制御するために活用している。
Website: https://www.technogym.com
PARTS & SUPPLIES |
01 | 突っ張り棒 [Umimile] |




突っ張り棒は、現場実験・実測など、様々な用途で活用するものである。李研究室では、接着面の摩擦力が強く、強い負荷にも耐えられるために、直径32 mm、耐重荷(最短使用時) 30 kgのものを保有(以下のリスト参照)している。
・110-160 cm(本体パイプ)× 30本
└ 100 cm(延長パイプ)× 40本
└ 50 cm(延長パイプ)× 30本
Website: https://umimile.com
02 | モニターアーム [ERGOTRON] |




モニターアームは、ディスプレイを浮かせてデスクに固定するツールである。李研究室では、デスクスペースを有効に活用するために活用している。
Website: https://www.ergotron.com
03 | 充電式インパクトドライバー [MAKITA TD002G] |




MAKITA TD002Gは、最大打撃数4,600 min-1、最大締付けトルク220 N・mの充電式インパクトドライバーである。金物ビスからコーススレッドまでパワフルに締付けできるもので、様々な用途で活用している。
Website: https://www.makita.co.jp
04 | エアーコンプレサー [EARTH MAN APC-13B] |




エアーコンプレッサーは、空気を圧縮して空気圧を利用するための装置である。李研究室では、高い圧力で空気を圧縮して吐出することで、様々な機械の動力源として活用している。
Website: https://www.takagi-plc.co.jp
EXPENDABLES |
01 | 熱電対 [THERMOCOUPLE] |




熱電対(thermocouple)とは、2種類の異なる金属線を接合して閉回路を作り、接点に温度差を与えると発生する熱起電力を利用して温度を測定する温度センサーである。李研究室では、室内外気温、表面温度、グローブ温度などの測定に活用している。
Website: https://www.amazon.co.jp