建築熱・空気環境 2【CT#06】
2025-12-17▶ 噴流の挙動と室内気流のデザイン
1. ドラフトとは【 人体に当たって過度な温冷感を与える局所的な気流 】を言う。
2. 建築物衛生法では居住域風速の上限は【 0.5 】m/sとする。
3. DRは【 ドラフトによる不満足者率 】のことであり、温度が【 低い 】ほど、平均風速が【 早い 】ほど、乱れの強さが【 大きい 】ほど大きくなる。
※ ドラフトレーティング(Draught Rating, DR)は、ISO 7730:2005により、下式で計算される。
\def\arraystretch{1.0}\begin{array}{cc}\begin{aligned} \mathrm{DR} &=(34-t_{a})\cdot (v-0.05)^{0.62} \\\ &\; \times (0.37\cdot v\cdot Tu+3.14)\end{aligned}\end{array}
4. ADPIは居住域測定点での【 EDT 】が快適範囲にある点数の割合を表す。
※ EDT(Effective Draught Temperature、有効ドラフト温度)は下式のように定義されており、ASHRAEではEDTが‐1.7~1.1 °Cで、気流速度0.35 m/s以下であれば快適としている。
居住域の多数の測定点のうち、EDTが快適範囲にある点数の割合をADPI(Air Diffusion Performance Index、空気拡散性能係数)という。ADPIが100%に近づくほど、空気分布は良好と評価される。\def\arraystretch{1.0}\begin{array}{cc}\begin{aligned} \mathrm{EDT}=(t_{x}-t_{c})-8 \cdot (v_{x}-0.15) \end{aligned}\end{array}
5. コールドドラフトとは【 ペリメータで冷却された空気が形成する不快な下降流 】である。
6. 側壁上部からの水平吹出しを用いる場合、暖房時における留意点は【 滞留域が生じ上下温度差が大きくなり壁からのコールドドラフトが生じやすくなる事 】である。
7. 天井からの下向き吹出しを用いる場合、冷房時における留意点は【 床面付近に冷気が拡散し上部に滞留域が生じること 】である。
8. 噴流の第一域では中心軸速度は【 Vx = Vo 】となる。
※ 噴流の第一域は「定速域」と呼ばれ、Vx = Voとなる領域である。xはDoの2~6倍程度。
9. 噴流の第二域の中心軸速度と距離の関係は【 Vx ∝ 1/√X 】となる。
※ 噴流の第二域は「遷移域」と呼ばれ、Vx ∝ 1/√Xとなる領域である。軸対称吹出し口ではD0の8倍程度。
10. 吹出し口定数Kを用いて第三域の距離減衰を表すと【 Vx/Vo = K·Do/X 】となる。
11. 吹き出し直径 10 cmのノズルの吹き出し口定数 Kが 5であったとする。吹出し速度を 5 m/sとした場合、想定される第一域の長さは【 20 ~ 60 】cmであり、到達距離は【 10 】mとなる。
12. 噴流の到達距離とは【 気流速度が一定値(0.25 m/s)以下となる距離 】である。
13. アネモ吹出しは【 天井 】に設置するが中コーンを【 下 】に取り付けると吹出しは水平気流となり、【 冷房 】に適する。
14. レジスタを吹出しに用いる場合【 壁・天井側部 】に設置する。
15. CFDとは【 Computational Fluid Dynamics(数値流体力学) 】である。
Written by Sihwan Lee
[Associate Professor, Tokyo University of Science]